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それぞれがぶつかるほど接近したテーブル席で蒸篭に乗った肉汁たっぷりの小龍包を頬張る人々。その後ろの隙間には人がびっしりと立っていて、テーブル席の人が食べ終えるのをひたすら待つ。 そして食べ終わった人が席を立つやすぐ後ろの人が座り、またそのずっと後ろに新たに人が並ぶ。 席に座った人はまずテーブルの上に置いてある一応洗ってあるものの汚れが残っていそうな箸と取皿に酢を注ぎ、それを洗う。 その儀式(?)を終えると、後は小龍包が来るのを待つ。全テーブルの客が入れ替わると一斉に蒸しあがった小龍包が運ばれて来る。時代を経てあめ色に光る蒸篭に隙間なく置かれて蒸された小龍包。ローカルな味だけどそれがなぜか美味。 駐在していた上海の豫園内の南翔饅頭店の様子です----- 帰国して早15年。いろんな想い出の中で南翔饅頭店の小龍包は最も印象に残っている食べ物の一つでした。3月に亡くなった義母も生前、よくこの店の話をしていたっけ。 そういえば、息子達が日本人学校に通っている頃、日本の某新聞のお正月の特集『世界の日本人学校児童の俳句』に上海代表として長男の俳句が紹介されました。 「お正月。小龍包が食べたいな。」(そのまんま・・・爆)なぜこれが選ばれたかは謎です(汗) 日本にも店舗はありますが、ローカルな活気が忘れられず(笑) 今回の旅行では、やっぱり本場の南翔饅頭店の小龍包を食べたいと思っていました。 とは言え、限られた時間の中で並ぶのはもったいない。2階席は朝7時からopenしているという情報を得て、ホテルの2日目の朝食は止めにして、南翔饅頭店にいざ出陣! んが・・・・着いてみると・・・・ あれ?なんか違う。。。。。 えっ?これが、南翔饅頭店? こんなにりっぱな建物になっちゃって・・・・・・・・・・・ 到着した8時半には2階席はすでに満席。 私たちが通された3階席は1階(テイクアウトのみ)2階と違い点心まである高級レストラン並の房間。これじゃ、六ヒルと一緒だわー(涙) と思ったもののお腹が空いていたので、気を取り直して 点心スープセット50元(約800円)を注文。 美味しかったけど・・・やっぱり懐かしのちょっとグレーがかった皮で味も洗練されていない小龍包が食べたかった・・・。 真っ白で美しい小龍包、美しいテーブルと椅子、ステンレスの厨房、行き届いたスタッフのサービス。。。いと哀し。 でも、私の気持ちとは裏腹に幼少時代の記憶がほとんどない娘は満面の笑み(笑)
by azumi_diary
| 2007-06-08 15:21
| 旅
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